校長先生から

 

ノーベル賞からオリンピックまで視野に入れた教育

− 未来のトレンドに颯爽(さっそう)と乗って −

 茨城県立並木中等教育学校ならびに並木高等学校(以下,並木と書きます。)では,科学教育,国際理解教育を柱にした,ノーベル賞からオリンピックまでを視野に入れた,人間教育を行っています。
 求める生徒像は次のとおりです。
  @ 高い志とそれを実現しようとする強い意志(will)を持つ生徒
  A その意志を持続させるために必要な知性・知恵(wisdom)を持つ生徒
  B 真理・真実に対して素直に感動や驚き(wonder)をもてる生徒

  ● 新入生諸君,入学おめでとう。
  ● 2年生,3年生はこれまでどおりがんばってね。
  ● 本校の授業や学校経営に関心を持たれている保護者や地域の皆様,忌憚(きたん)のないご意見をお寄せください。

 2010年度は,並木は中等(1〜3年)生397名,高校(1〜3年)生560名,あわせて957名でスタートしました。

 学校とは本来,人間文化を学ぶところです。そこに学ぶ生徒には,内面的に成熟したものを持つことが要求されます。何かを知りたいという情熱を持っている生徒でなければ,教育の成果は期待できません。
 また,学校教育は,一人の人間が成長していく過程で1回限りのものですので,教育環境を充実させることはたいへん大事です。
 先生方は,生徒諸君の期待と信頼に応えるため,これまで以上に質の高い,行き届いた教育に取り組んでいきたいと考えています。

並木は,首都圏の一部として発展めざましい「つくば」にあります。
 「つくば」とともに,「つくば」が持っているミッション,具体的には人類の未来をバラ色に輝かせるという使命を共有しています。
 それは,科学の枠組み,いわゆるパラダイムの転換であり,イノベーションと呼ばれる技術革新,異文化との交流や国際理解でもあり,他人の心を思いやる人と人との関係性の改善,いろいろな思いとさまざまな文化がぶつかり合う地球環境問題への対応や,はるかな宇宙への有史以来の人類の夢の実現(学校の近くにあるJAXA:宇宙航空研究開発機構の山崎直子さんなどの宇宙飛行士の様に)などです。

 さて,学校が並木の生徒に求めることが2つあります。
 1つは,ノーベル賞やオリンピックを目指す強い意志です。
 2つ目は,日本や世界のために何かをする責任感です。

 哲学者の森有正(あまり有名ではないけれど偉い人です。)が書いているように,私たちは,あまりにも大きくなり過ぎてコントロールできなくなってしまった現代文明をもう一度築き直して,秩序を取り戻さなければなりません。
 文明の秩序を回復するためには知識だけではなく,知識を操作する熱い情熱と,何ものも恐れない勇気が必要です。
並木の生徒には地球や宇宙を守る責任もあるのです。

 校長先生は,並木の生徒が学校生活の中で,自分を磨くとともに,人間として恥じることのない知識の操作法を身につけ,近い将来,「つくば」あるいは日本,そして世界のリーダーになることを期待しています。
 また,「つくば」で,勉強や部活動に全力を尽くし,かけがえのない友情,素晴らしい先生との出会いやほろ苦い(実った人もいるみたいだけど,実る確率が極めて低い???)ロマンスなどを味わうことも願っています。


PS.1:「並木のことをもう少し知りたい人のために」

 多様化・多極化が進む国際世界の中で,諸君が将来いかなる変化の激しい時代に遭遇しても,環境の変化に適切に対応し,信念を持って行動できる,より確かな学力を培うことが,並木の責務であると考えています。

 ● 並木では,次世代を担う若者に強く求められている人間としての総合力,いわゆる「人間力」の育成に軸足を置いた教育を行います。

 ● 本校は,「自制」「自律」「自尊」を教育理念として,地域や日本・世界の発展を担う人材の育成を目指します。

 ● 生徒諸君一人一人が,それぞれに違う夢を実現するため,新しい世界に力強い第一歩を踏み出し,刻々と変わる国際政治や急激な世界経済の変化など,学校を取り巻く社会の変化にも目を向け,何事にも真摯な態度で取り組み,有意義な学校生活を送れるよう校長として最善を尽くします。


PS.2: 未来のトレンドってなに?
私たちは,自分の体を自分のものだと思っています。しかし,それは生きている間地 球から借りているものです。私たちは,地球から材料を借りて体のいろいろな臓器をつくりその機能を使って生きています。大切なのは,体ではなく体の機能です。私たちは,さまざまなシステムの中で,システムの機能を利用する時代に生きているのです。これが未来のトレンドです。

 並木は,過去のトレンドを払拭(ふっしょく)し,未来のトレンドに颯爽と乗った学校です。生徒と先生方が学校をとりまくいろいろな呪縛(じゅばく)とたたかい続ける学校です。
 校長先生は,未来のトレンドに敏感に反応し,時代が醸(かも)し出す機能を上手に利用する技術を身につけるためには,哲学者の森有正が書いているように,人間として恥ずかしくない知識を操作する精神を身につけるっことが必要なのだと考えています。


茨城県立並木中等教育学校ならびに並木校長学校長 井坂 隆